チャツボミゴケはコケの一種です。強酸性の温泉水が流れる場所に育ち、各地の鉱山跡地や温泉場などで生息が確認されていますが、ここ穴地獄が最大の群生地となっています。
ここチャツボミゴケ公園のある敷地はつい最近まで日本鋼管(現在のJFE)によって所有され、もともとは露天掘りの鉄鉱石の鉱山でした(群馬鉄山)。
よく間違われるのがこの名称です。「茶壺苔」(チャツボゴケ、チャツボコケ)ではありません。チャツボ「ミ」ゴケです。
漢字で書くと「茶蕾苔」(チャツボミゴケ)となります。
まだあまり聞き慣れない言葉なので言いにくいですが、何度か口にしているうちに慣れてきます。
チャツボミゴケ公園の中心部では温泉水が湧き出ており、その岩場にチャツボミゴケを見ることができます。
強酸性の温泉が流れる岩場に育つため、川のそばに行くと場所によってはかすかに硫黄泉の温泉の匂いがします。
濃度の高い酸性のため、通常では生き物は生きることができない過酷な環境でチャツボミゴケは群生しています。
鉄でできた釘を1週間浸けておくと打てなくなるほどの濃度の濃い酸性です。
動物がこの一帯のくぼみに落ちてしまうと命を落とすことにもなるため、チャツボミゴケ公園の中心部は「地獄穴」と呼ばれてきました。現在では、木道の遊歩道が整備されこの地獄穴には近づけないようになっています。
*なお、現在は鉄鉱石の採掘により掘り崩され、以前の面影はとどめていません。